白髪姫と七ヶ月の格闘たち

平成30年9月1日に白髪染めを卒業し、平成31年4月19日にグレイヘア完成しました。約七ヶ月の育成記録とグレイヘアにまつわるあれこれを、のんびりと綴っています♪

母よ、あなたは。

母よ、あなたは。

 先日の三井寺ブログ続編。多分(笑)

 

 

 の続きってことで。

 かねてより、お不動さまにご縁をいただけたら嬉しいなぁと思っていた私は、ひろえさんオススメの「超イケメンお不動さま」黄不動さまにお会いできるのをメインとして今回の参拝を捉えていた。

  

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 実際お会いした黄不動さまは、本当にイケメンで迫力があり美しかった。承和5年(西暦838年)に智証大師が比叡山で感得され描かれた「黄不動尊」は秘仏の仏画とされ、国宝となっている。そのお姿を十三世紀初めに彫像されたというこの金色不動明王(黄不動尊)は重要文化財ということで、特別なご開扉日にしかお会いできないのである。

 

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 ありがたいことに天皇陛下ご即位記念の特別参拝である。もともと私は即位前から今の天皇陛下と皇后陛下(・・・の嫁入り前の、外務省時代の雅子さまから)が大好きなので、もうありがたすぎる今回の参拝。ありがたすぎるのだけど、正直、護法善神(鬼子母神)についてはなんとなく心の中でスルーしていた。安産や子どもの守護神と言われているので、子どものいない私には無縁の仏様だと思っていたのだ。

 

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 ところが。実際に護法善神像の前に参ったとき、不覚にも私の瞳から涙がこぼれ落ちた。いや、そんなモンじゃない。声を上げなかっただけで、私は号泣していた。なぜ。なぜ。なぜ、ここで?

 わけわからんままに、しばし仏前で拝むだけの私。

 だけど、あとで打ち上げの席でひろえさんと話していて、この仏様は私に母の愛を伝えて下さったのだと思い至り、あらためて感激した。

 私の父はアル中でDVで、母はこのアル中との見合いを断ったのに強制なんちゃらの被害を受けて無理矢理結婚させられ、そして私が産まれた。

 そんな経緯もあったので、私自身には結婚願望も出産願望もなく(むしろ忌避していた)ただ淡々と、母が病死するまでの看護を担っていた。

 病床で、母はこう語った。

「ホンマは自分の身体が悪いのわかってた。せやけど、ちょっとでも悪化させたほうが、長く入院できると思ってん。もう、あの家にはいたくなかってん」

 母の調子がおかしいかも? とは気になっていたが、当時多忙なフルタイム労働者だった私は、そこまで気遣う余裕もなかったのである。

 はたして母は希望通り不治の病となり、壮絶な入院生活を経て、大嫌いな父から逃れ無事に死に至ったのだ。

 私ごときが、何を言えよう?

 私はこの時点で、愛されていないどうでもいい子どもだったというのに。

 

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 正直、恨んだ。こんな境遇に子どもを産み落とすとか、無責任だろうよ! と。でも、おそらく、それは違う。母は、私に、私の魂に、何かしらの学びを与えるために、自ら進んであのような苦しい立場を選んでくれたのである。きっとそうに違いない。だからこそ、護法善神像(鬼子母神)が私に知らせてくれたのだと思う。そう思えるまでに数十年の時を要しはしたが。

 それらがすべて腑に落ちたとき、私は心の底からこう思った。

 母よ、あなたは。

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