振袖とグレイヘア
連休最終日の昨日、図書館に行ったら、振袖を着た女子たちであふれかえっていた。成人の日だったんだね。遠い昔のハナシなので、すっかり忘れていた。成人式の会場と、図書館の最寄り駅は、昔から同じなのである。
ババ臭いことを言ってアレなんだが、若い娘さんは、そこにいるだけで可愛くて華やかなのに、振袖を着るとさらに華やかで、実によろしいですな(笑)
みんな素敵な大人になるんだよー、と祝福の気持ち98パーセント、ちょっとヤッカミ2パーセント。
自分自身の成人の日から今年で34年目、ようやくこれくらいの割合に到達できたよ。もっと若い、二十代の頃なら、この割合はほぼ逆転していたように思う。
私自身、成人の日には振袖なんて着ていない。あんな高価なモノ、夢のまた夢だった。
振袖どころか、浴衣すら着たことがない。ウチの母親は田舎出身だからか、人一倍、私に浴衣を着せてやれないことに忸怩たる想いがあったようだ。
「ごめんな、お金ないねん。
来年の夏には、浴衣買うたるからな」
小学生の頃から毎年こう言われ続けていたのだが、高校3年の夏にとうとう終焉を迎えた。
「アンタ、来年就職したら
自分で浴衣、買いな」
さよか(苦笑)
残念ながら、浴衣にも振袖にも興味のなかった私は、母の言うことを聞かなかった。そんなお金があったら、リーバイス501を買う。あと、ちょいとイカしたスニーカーと、アウトドア系のリュック。
女らしくする、ということに嫌悪感があった。だって、女らしくして、どこかの男に見初められて、結婚したらダンナがアル中でDVで怯えながら貧乏生活とか耐えられないじゃない! ・・・と、母親を見てずっと思っていたから。
就職した私はせっせと貯金して、紆余曲折あったけど、自分の城(マンション)を購入し、ローン完済。現在はきわめてノホホンと暮らしている(笑)
おそらく、このノホホンのおかげで、新成人を優しい目で見つめることができるのだ。気持ちの余裕ってホント大切よね。
さて、すっかり大人になり、髪にも白いモノが混じり・・・どころか、すっかりグレイヘアとなり(笑)
グレイヘアの方々って、けっこう着物愛好者が多いのである。オフ会でも、何度も素敵な着物女子に遭遇した。もうね、圧倒的に素敵なの!
だけど私は、今のところ着物には興味がない。もう、先述した女らしく云々とかにはコダワリはないんだけど、単純に新しい衣類を増やすのがメンドクサイから(笑)
もっともっと年齢を重ねたら、また気分も変わるかもだけど、今のところはまだまだカジュアルにラクチンに生きていたいかな。
こんなTシャツの福袋にトキメク54歳ってのも、アリだよねー、と自分自身を納得させている今日この頃なのである。